第1回産業遺産モデル学習講座

『別子銅山の歴史』

講師別子銅山記念館長 井上 省二先生

日時 平成12年10月4日 (水)18時〜20時
場所 ウイメンズプラザ新居浜


 この学習講座は、新居浜市が、旧国土庁(現国土交通省)より「多様な主体の参加と連携にる活力ある地域づくりモデル事業」実施都市の事業の一環とし実施されています。
 この講座は、現在の新居浜の基礎をつくりあげた別子銅山の300年の歴史や文化、先人の知恵などを広く学ぶための講座です。
 21世紀のまちづくりへとつなげていくために実施されました。
 講座には多くの人がお見えになっていました。遠くは、今治市からお越しの方もいらしゃいました。
 その記念すべき、第1回目となる講座には、日頃より私たちの活動を支えていただいている井上省二さんが講師をお務めになりました。
 大変楽しみに拝聴させていただきました。

講師: 井上省二先生 多くの方々が熱心に受講されました
講師: 井上省二先生 多くの方々が熱心に受講されました

 ご講演は、はじめに別子銅山と周辺の地質についてお話があり、続いて別子銅山の歴史、そして住友家という3部構成で行われました。

 地質の話では別子銅山は層状含銅硫化鉄鋼(キースラーガー:別子型鉱床)という鉱床で三波川変成帯に属するもので層状鉱床の代表的なものと教えて下さいました。鉱床は斜めに傾いているとのことです。

 別子銅山の歴史では開坑から終焉までの流れをわかりやすく説明して下さいました。
お話の中には、廣瀬宰平伊庭貞剛鷲尾勘解治などよく聞く名前が出てきました。他にも大災害や風水害などのお話をして下さいました。

 住友家の話では、住友業祖とされる蘇我理右衛門文殊院政友のお話をして下さりました。
 政友は武家の社会を捨て仏門に入り、その後京都で商いを開始しました。
 また泉屋と称し銅吹(製錬法として続いた銀銅を吹き分ける南蛮吹)銅細工技術を住友に拓いたのが理右衛門だそうです。
 現在の住友の礎を築いたのがこの二人だそうです。
 これからあと7回の講座が予定されています。
 私たちのルーツが明らかにされるようで大変楽しみです。
 今後もこの講座に積極的に参加して多くのことを学びたいです。
                                                                                             

黒田 美樹

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