ボランティアガイド養成講座
〜銅製錬〜
講師:住友金属鉱山別子事業所 精銅工場長 露口誠一先生
日 | 2001年3月15日 |
場所 | 新居浜市民文化センター |
時間 | 19:00〜21:00 |
今回は、以前から疑問が集中していた銅製錬について住友金属鉱山別子事業所の精銅工場長である露口誠一先生のお話をいただきました。
銅製錬については、今まで知ることができなかったので、今回の学習講座はとても楽しみでした。
まず最初に、銅製錬の原理についての説明がありました。
銅製錬はまず鉱石の中に含まれている硫黄(S)と酸素(O2)を反応させて亜硫酸ガスを取り出し、さらに鉱石に含まれる鉄(Fe)に酸素(O2)を反応させてカラミ(2FeO)を取り出し、最後に残った銅(Cu)を取り出しているということを知りました。
講師 露口誠一先生 |
数学の知識も大切です! |
次に銅製錬の今昔についてお話を聞きました。
銅製錬も昔と今では少し行程が違っているということを知りました。
その違いは、昔(旧別子時代)は、採掘してきた鉱石を焼鉱窯(やきがま)で焼き亜硫酸ガスを除き、次に鉱石を溶かして溶けた中に空気(酸素)を吹き込むことで、99%の銅を作っていました。
今は輸入してきた銅鉱石を溶鉱炉に入れて溶かし、溶けた中に空気を吹き込み99.99%の銅を取ることができるそうです。
また、開坑した当時は地面に穴をあけて製錬していて、一日に1500sもの銅を生産していたということを聞いてとても驚きました。
そして、その穴は15個あったということでした。
それを使うと年間に500dの銅の製錬が可能だったようです。
どうしてそんなことが言えるかというとこの講座の最後に実際に計算をして教えていただいたからです。
最初は15個ぐらいの穴で本当に一日に1500sも銅を作ることができるのか半信半疑でした。
でも、その計算はこの講座に参加していなければこのようなことを知る機会はなかったと思いました。
銅の製錬方法は、もっと複雑な行程を経て銅が取り出されるのかと思っていましたが、原理は大変簡単なものであったのでとても驚きました。
このボランティアガイド養成講座に参加してきたことによって今まで知ったり見たり聞いたりする機会がなかったのでこの講座に参加してきて良かったと思います。
これから、かつての製錬の島「四阪島」について勉強していきます。
今回の講演は、製錬技術ということで、つぎのホームページ作りの良い予習になりました。
これからもこの講座だけでなくいろいろな勉強会に積極的に参加していき自分の知識を増やしていきたいと思います。
竹内教朗